日本での平均通勤時間は、1時間10分。
東京圏では1時間45分もの時間を通勤にかけているそうです。地域にもよりますが、毎朝満員電車で1時間揺られるのは、肉体的にも精神的にもかなりのストレスがかかります。今回は、通勤時間の差によるストレス度がどのように仕事の満足度に影響するのか調べました。
日本での平均通勤時間と世界の通勤時間。ストレスの度合いは?
「放送研究と調査2017」の資料によると、日本の平均通勤時間は1時間10分、東京圏は1時間45分、大阪圏は1時間27分通勤に時間をかけています。世界の通勤時間と比較してみると、アメリカは平均50分、イギリスでは60分ほどと、日本より短い結果となっています。
2004年、BBCのニュースで通勤ストレスがどのくらいの影響を及ぼしているのか調査結果が報道されました。通勤ラッシュ時には機動隊員や戦闘機のパイロット以上のストレスがかかっているそうです。(出典:CNET Japan)
機動隊員や戦闘機パイロットのストレスがかかる状況を考えるとするならば、命の危険が差し迫る状況ということになります。しかし、戦闘員たちがストレスがかかる状況となるのは、現地に出動している状態を指しますので、非日常の状態であることは間違いありません。
しかし、通勤ラッシュは電車を利用する人にとって日常のことになります。つまり、私たちは、戦闘員以上のストレスを毎朝毎晩通勤で感じながら通っているということになります。
通勤時間とストレス度
では、通勤時間によってストレス度は変わるのでしょうか?下のグラフをご覧ください。
引用:ザイマックス不動産総合研究所「首都圏オフィスワーカー調査2018」
ご覧のように通勤ストレスが長ければ長いほどストレス度が高くなっていることが分かります。
日本の平均通勤時間が1時間10分ということを考えると、60分~90分以上の分類に該当し、通勤時間が20分未満の人に比べると、3倍もストレスがかかっていることが分かります。
さらに、エアトリの調査では2019年、「通勤中のストレス」に関する調査を行いました。20代~70代の働く男女775名を対象に通勤時にストレスを感じるかという質問を行い、時間ごとのストレス比率の結果が出ています。
ストレスを感じないという回答が多かったのは、30分未満という結果が出ていて、30分以上になるとストレスを感じる人が大幅に増えていることが分かりました。
通勤ストレスと仕事の満足度は関係する?
次に仕事の満足度と通勤ストレスの関係を見ていきましょう。
仕事に対する満足度の項目では、通勤ストレスを感じないと回答した過半数が「満足」「やや満足」と回答。「やや不満」「不満」と答えた割合が多い回答は、通勤時にストレスをかなり感じると答えた層で、全体の約25%が該当しています。
BUSINESS INSIDERの記事によると、通勤時間が20分増えるごとに給料が約19%減るくらいのダメージが及ぶと記されています。つまり、同じ給料をもらっていても通勤時間が長い人は、短い人より不快に感じているという結果が分かります。
引用:ザイマックス不動産総合研究所「首都圏オフィスワーカー調査2018」
また、ザイマックス不動産総合研究所の「首都圏オフィスワーカー調査2018」通勤ストレスと生産性やエンゲージメントの関係のデータでは、通勤ストレスが低いと答えた人ほど、「時間効率よく働ける」「毎日楽しく働ける」と回答。さらには、通勤ストレスと直接関係ない「良好な職場の人間関係」「帰属意識」でも満足が高い傾向が見られました。
つまりは、通勤ストレスが少ないことが生産性や職場でのモチベーションにも繋がっているといえます。
通勤ストレスの緩和策は?
通勤ストレスを緩和させるためには、何がストレスに感じているのか探り、対策する必要があります。
ストレス緩和には、主に3つの方法が考えらます。
①職場は変えず物理的な通勤ストレスを排除する
②通勤時の不快な気分を自分で変える
③通勤不要な仕事に変える
具体的に解説していきましょう。
①職場は変えず物理的な通勤ストレスを排除する
まずは、通勤ストレスを感じるけれど、職場を変えずに緩和策を練りたい場合です。時間を変えたり出社方法を変えることで通勤ストレスを緩和することができます。
・混雑しない時間帯に出勤時間をずらす
・自転車や徒歩、車通勤に変更する
・出社時間の変更を申し出る
・在宅勤務に変更してもらう
②通勤時の不快な気分を自分で変える
次は、自分の気分でストレスを緩和させる方法です。こちらの場合は、通勤手段や時間変更が難しい場合に該当する項目となります。
・乗る駅降りる駅を変えて歩く時間を増やす
・乗っているときに音楽を聴くなど楽しみを作る
・朝や帰りに寄り道できる場所をみつけ気分転換をする
③通勤不要な仕事に変える
最後は、通勤ストレスがかからない職に変更する場合です。こちらの場合は、職場を変更してまで通勤ストレスから逃れたいと強く希望している人が該当する手段でしょう。
・完全リモート可能な仕事に転職する
・フリーランスとして働く
まとめ:通勤ストレスの緩和策をとり、満足度の高い仕事ライフを!
満員電車などラッシュ時の通勤ストレスは、戦闘員以上の強いストレスがあることが分かりました。戦闘員はもちろん非常時に感じるストレスですが、私たちの場合はそれが日常的に感じていると思うとかなりの体のダメージを追いながらも仕事を頑張っているといえるでしょう。
しかし、通勤手段や時間帯など対策をとらなければ、仕事に行く数十年はそのストレスを毎日抱えることになります。
ストレスは蓄積するもので、あなたの気がつかないところで限界を迎えているかもしれません。今からできる通勤ストレスの緩和策をとり、満足度の高い仕事ライフを送りましょう。
東京圏においては、時間帯や通勤手段を変えない限り、満員電車のラッシュは避けられません。今後の働き方と同時に、通勤ストレスを緩和できる対策を練っていきましょう。
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